【僕たちは世界を変えることができない。】大学生たちが出会うカンボジアの現実。
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僕たちは世界を変えることができない。
ジャンル
ドラマ / ノンフィクション / 青春 日本公開2011年09月23日 製作国日本 上映時間126分 監督深作健太 出演向井理 / 松坂桃李 / 江本佑 / 窪田正孝
あらすじ
医大生の甲太はアルバイトやクラブ遊びなど毎日をただなんとなくダラダラと過ごしていた。
満ち足りた生活のはずなのに何か物足りない気持ちを抱えていた彼は郵便局で偶然目にしたカンボジアに学校を作ろうというパンフレットに心を惹かれ、友人の雅之と匡史、合コンで知り合った充と共に資金集めを始める。
ただ普通じゃない事をしたいというだけで始めた活動だったが、現地を自分たちの目で見ようと訪れたカンボジアで彼らは自分たちの知らなかったカンボジアの過去と現実を知る事になる。
葉田甲太氏によるノンフィクション小説の実写化作品!
こんな人にオススメ!
●人生や将来にモヤモヤを抱えている若い人。
●カンボジアの歴史や現状に興味がある人。
●ボランティア活動や海外支援に興味がある人。

彼らは普通の若者だった。

今回ご紹介する作品は「僕たちは世界を変えることができない。」です。
またサブタイトルのようなかたちで「But, we wanna build a school in Cambodia.」とうい言葉が付けられています。

この作品は2008年に発売された葉田甲太氏によるノンフィクション小説「僕たちは世界を変えることができない。」を実写映画化した作品です。

この作品の主人公である甲太は(医大生というのは凄い事ですが)普通の大学生
世界の事やボランティア活動に特別興味があった訳ではありません。

そんな彼は授業にアルバイトやクラブ遊びなどこれまた普通の学生生活を送っていました。

しかし甲太はそんな恵まれた、そして満ちたりた生活を送っているはずなのに毎日の生活や自分の生き方に漫然とした物足りなさを感じていました。

こういう気持ちを経験した事がある人は多いのではないでしょうか。

毎日学校や会社に通い、休みの日には家族や友達と遊んだり趣味を楽しんだり。
そんな毎日は僕たちにとっては普通の生活ですし、衣食住に困ることもない。
そんな恵まれた環境に何か特別な不満がある訳じゃない。

なのにどこか空虚さを感じてしまう。
何かしたいのだけれど、何がしたいか解らない。

そんな時に甲太が出会ったのが“150万円でカンボジアに学校を建てようという海外支援に関するパンフレットでした。

それに大きく心を動かされた甲太は友人3人と資金集めのサークル活動を始めます。

海外支援やボランティア活動って色んな意味で何だか敷居が高い部分ってありますよね。

普通の趣味や遊びの様な直接的な楽しさや魅力は感じないですし、行ったこともない会ったこともない人たちの生活を支援するよりも目の前の自分たちの生活や楽しみの方が大事に思えます。

きっとこの作品の主人公である甲太たちもそんな普通の人たちと同じだったと思います。

はじめ彼らは海外支援活動そのものに興味があったわけではなく、ただ“普通じゃない”事がしたかっただけなんです。
そんな普通じゃない事が自分の中の物足りない毎日を埋めてくれると思ったんです。
その埋めてくれる何かがたまたまカンボジアへの支援だっただけ。

そんなノリでカンボジアに学校を建てる活動を始めた彼らは決して意識が高い人たちだった訳じゃないというのが、この作品の大事な部分なんです。

海外支援を題材にした映画と聞くとなんだかお堅い、意識の高い作品なような気がして敬遠してしまいそうですが、僕たちと同じ目線である一般的な大学生である彼らが主人公である事で映画との温度差を感じる事なく彼らと一緒に様々な事を経験していく事が出来ます。

ですから説教臭いような真面目な作品だと構えずに普通の大学生の青春の1ページを描いた作品として肩の力を抜いて観始めてください。
そんな彼らがどんな経験をして何を考え、どう変わっていくのか。

そしてこの作品を鑑賞した後にあなたの気持ちがどう変わっているのか。
もし少しでもあなたの気持ちが甲太たちのように変わったのであればそれはこの映画を作った人たちの本意が伝わったという事の証なのだと思います。

 

 

カンボジア入門!

(C) 2011 「僕たち」フィルムパートナーズ

先走る気持ちでカンボジアに学校を建てる為の資金調達活動を始めた甲太たちでしたが、実は彼らは一度も肝心のカンボジアに行った事がないとある日気がつきます。

そして甲太、雅之、匡史、充はカンボジアへ。
ブティさんという現地のガイドさんと共にカンボジアを見て回ります。

この「カンボジアパート」がこの作品の特徴の一つです。
あくまでこの映画はドラマなのですが、このパートはドラマでもありドキュメンタリーでもあるんです。

カンボジアを旅しているのは登場人物である甲太、雅之、匡史、充であると同時に彼らを演じる向井理さん、松坂桃李さん、柄本佑さん、窪田正孝さんなのです。

実は現地ガイドのブティさんは役者さんではなく実際にカンボジアでガイドをされている方なんです。
原作者である葉田甲太さんを当時案内したのもこのブティさんなのだそう。

ですから作中で彼が話してくれる過去の体験談には物凄い重みがあります。
それは想像を絶するものでした。

日本と同じアジアであるカンボジアですが、カンボジアの事を知らない人って多いのではないでしょうか?

カンボジアといえばナンバーワン世界遺産とも言われるアンコールワットが有名ですが、その過去には内戦や大虐殺がありました。
それも今からたったの40数年前に。(2018年現在)

そしてそれは現在においてもまだまだ大きな爪痕と影響を残しているのです。

そんなカンボジアの現実を目の当たりにした甲太たちの反応は、演技などではなく彼らを演じる役者さんたちの本当の気持ちが表れたものだったのだと思います。

この作品はカンボジアの歴史や現状を知る為の入門作品としても良く出来ていると思います。

 

 

青年たちは世界を知って自分を知った。

(C) 2011 「僕たち」フィルムパートナーズ

カンボジアに学校を建設するために活動を始めた甲太たちでしたが、彼らには様々な現実が待ち受けていました。

資金調達活動や私生活でのトラブル、そして初めて知ったカンボジアの現状とそこで出会った人たちとの関わり。

彼らは海外支援活動を通して多くの物を見て多くの事を経験します。

そして甲太たちはそれらの経験を通してそれぞれの自分のこれからの生き方を見つけていきます。

普段の日本での生活とは全然違う世界を知る事でこれまでには無かった新しい感情や感覚を経験し、価値観を押し広げ、それは自分自身も知らなかった自分を見つける事につながります。

マクロ(世界)を知るという事は、同時にミクロ(自分)を知るという事なのだと思います。

この作品のタイトルである「僕たちは世界を変えることができない。」はパッと聞くとネガティブな印象があります。

しかし、このタイトルには甲太たちが経験した出来事を通して感じた様々な想いが込めらているのだと思います。

メインタイトルの後に続く「But, we wanna build a school in Cambodia.(だけど僕たちはカンボジアに学校を建てたい)」というサブタイトル。

この言葉に込められた想いをこの作品を通して考えていただけたらと思います。

 

メタ壱スコア:4.5

カンボジアに関する映画作品はいくつかあります。
しかし戦争や政治の話しとなると事前知識がないと解りづらい部分も多いです。

そういう意味でこの作品はカンボジアの事を知る入門的作品としてうってつけだと思います。

この作品を通して海外支援やボランティア活動の事を知ったり興味を持つのも良い事だと思いますし、そうでなくてもカンボジアという国に興味を持って旅行に行ったりするのも良いのではないかと思います。

これからカンボジア旅行に行く予定がある人にはカンボジアという国を知るための予習にもなりますし、すでに行った事がある人にはとても共感出来る作品だと思います。

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