【バッド・ジーニアス 危険な天才たち】スリルが止まらない!タイ映画の傑作が日本上陸!
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タイトル:バッド・ジーニアス 危険な天才たち
ジャンル:スリラー / クライム
日本公開:2018年
製作国 :タイ
監督  :ナタウット・プーンピリヤ
出演  :チュティモン・ジョンジャルーンスックジン / チャーノン・サンティナトーンクン / イッサヤー・ホースワン

 

あらすじ
天才的な頭脳を持つ女子高校生のリン。
ある日親友のグレースを助けるために試験のカンニングに手をかしてしまう。
それをきっかけにリンはクラスメイトからカンニングの依頼を受け、報酬と引き換えにその天才的な頭脳を使ったカンニングビジネスを始める。
しかしリンに並ぶ頭脳を持ったクラスメイトのバンクにカンニングビジネスがバレてしまい・・・。
そして、そのカンニングビジネスは大学統一入試くSTIC>にまで拡大していく。
というお話し。
メタ壱スコア 3.7

今作「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」は微笑みの国でお馴染みのタイ王国の映画です。
普段タイ映画ってあんまり馴染みがないですよね?
特に東京などの大都市とは違って地方都市では劇場でタイ映画を観られる機会なんてなかなかありません。
映画ファンとしては色々な国の映画を観たいので僕の住む地方都市でこの作品が公開されたチャンスを逃す手はありません!
と言う訳で、少し遅れての公開でしたが劇場に足を運びました。

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」は天才的な頭脳を持った女子高校生・リンがカンニング請負いビジネスをするというお話しです。
これがメチャメチャ面白かった!
とてもテンポが良く終始ドキドキハラハラするし、退屈する瞬間がなく130分という2時間越えの上映時間があっという間に感じました。
例えるならばオーシャンズシリーズのカンニング版という感じ。
しかし、ドキドキハラハラレベルはオーシャンズシリーズよりもずっと上!
テストや入学試験ってほとんどの人が体験していますよね。
だから非現実的な獲物を狙うオーシャンズシリーズよりもずっとリアリティがありカンニングの緊張感が肌感覚で伝わってくるんです。
カンニングですから強盗に比べると地味になりそうですが、そんな心配はご無用!
難攻不落の金庫を破るかのような手に汗握るスリルがまんべんなく散りばめられています。
そこにお金と誠実さの間で揺れ動く人間ドラマや、人として大事な生き方とはといったテーマも込められていて、単なるエンターテインメントに収らない上質な作品に仕上がっています。

 

■魅力あふれるタイの若手女優さん

© GDH 559 CO., LTD. All Rights Reserved.

主人公のリンを演じているのはチュティモン・ジョンジャルーンスックジンさん。
憶えるのがとても難しいお名前の彼女ですが、なんと9等身というすんごいスタイル!
しかしそのスーパーボディも去ることながらとても印象的なのがその眼力!
その鋭い眼差しがクールで知的な天才少女・リンにピッタリで、キレイでありながらカッコ良さも兼ね備えた素敵な女優さんです。
日本でいうと冨永愛さんの様な感じです。

 

© GDH 559 CO., LTD. All Rights Reserved.

そんなチュティモンさんとはある意味真逆のタイプで、リンの親友グレースを演じたイッサヤー・ホースワンさんが凄く可愛い!
まさに美人系と可愛い系というやつです。
映画の中でもこの二人は対象的な役を演じていて、天才・クール・カッコイイのリンと、おバカ・天真爛漫・カワイイのグレースの対比がとても印象的です。
また要チェックな役者さんが増えてしまいました!

 

 

 

⇩ここからネタバレ⇩

■カンニングとの戦い、自分との闘い
カンニングという身近な題材にスパイものさながらの展開と緊張感を演出する事で上質なエンターテイメントに仕上がっている本作ですが、その中にはしっかりとした社会的テーマが組み込まれています。

主人公・リンは父親との二人暮らしで決して裕福な家庭ではありません。
リンはとても父親思いで元来真面目な性格なのですが、そんな彼女がカンニングビジネスを決意した理由は学校のワイロでした。
リンの転入した学校は学費などの必要経費以外にも保護者から寄付金という名のワイロを徴収していて、リンの父親も苦しい生活の中から学校に多額の寄付金を払わされていたのです。
リンのカンニングビジネスの根底には、そんなお金至上主義により不正がまかり通る理不尽な社会に対する反発心があったのです。
また、親友のグレースを始めリンの“生徒”達も努力する事なく結果をお金で買っていたわけです。
そんな“不正義”のまかり通る世の中で私もそれにならってお金を稼いで何が悪いの?リンはきっとそんな気持ちだったのではないでしょうか。

また、もう一人の天才・バンクもリンと同じくもしくはそれ以上に貧しい生活を送っている中でカンニングビジネスに手を染めてしまいます。
元々バンクは不正を絶対に許さないような真面目な性格でしたが、暴行事件の被害にあった事で留学試験を受けられずその社会の理不尽さと母親への思いからリンたちの仲間に加わります。

そして始まった〈STIC〉の試験。
最大のカンニング作戦。
綿密な計画を立て、タイから遠く離れたオーストラリアの試験会場でいくつもの危機をくぐりながら作戦を実行していくリンとバンク。
一方タイでは彼女らから送られてくる試験情報をただ待つだけの“生徒”達。
この対比にはまさに理不尽な格差が表れているようです。

最終的に作戦は成功したものの、バンクは一人捕まり学校を退学になってしまいます。
しかし、カンニング情報を手に入れた“生徒”達は試験を通過しお祭り騒ぎ。

この〈STIC〉試験を通してリンはこれまでの自分の行為に疑問をもちます。
腐った世の中に合わせて自らも腐って行く事。
それで本当に良いのか。
それが自分にとって正しい生き方と言えるのか。

結局リンは〈STIC〉でのカンニングの報酬を受け取りませんでした。
その一方であれだけ真面目だったバンクはその報酬で家業のクリーニング屋の設備を一新し、更にカンニングビジネスを拡大しようとリンを誘います。
もし自分に協力しなければ〈STIC〉の件をバラすと脅されたリンはしかし毅然とした態度でそれを断ります。
リンはそんなバンクに過去の自分を見ていたのかもかれません。
この時のバンクはまさにカンニングビジネスを始めた当初のリンそのものの様でもあります。
結局バンクは理不尽な世の中を恨むあまり自らも不正義な世の中に飲み込まれていってしまったのです。
リンがバンクの元を去る時に残した「すべて私次第よ」という言葉には、世の中がどうあれ生き方は自分で選ぶものだという強いメッセージが込められている様に感じられました。

結果、バンクの協力を断った事により〈STIC〉の件を告発され取り調べを受ける事になったリンですが、その態度はとても正々堂々とした晴れやかなものでした。
そしてラストのリンのセリフ。
「これから取り調べを始めます」と言う取り調べ官のセリフに答えた言葉。
「I’m rady」
このたった一言に込められたとても力強い意思に鳥肌が立ちそうになりました。
一度は不正の道を選んだリンでしたが、その経験を通して自分と向き合い自らのこれからの生き方をしっかりと選び取ったのです。

 

まとめ

ドキドキハラハラ、とにかく観終わった後の満足度がとても高かった作品でした。
日本ではもともと一館でしか上映されていなかったのが90館にまで拡大されたそうなのですが、この完成度を目の当たりにするとそれも当然、というかもっと拡大してもいいんじゃないかと思います。
日本では邦画以外のアジア映画の公開がとても少なく悲しいのですが、こういったアジア映画の良作が増えて行くことで今後日本でも沢山のアジア映画が公開されるといいなと思います。

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