【惡の華】ノーマルとアブノーマルに揺れる青春時代。
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コミック、TVアニメの実写作品。
原作コミック未読。
TVアニメ視聴済。

今の生活、暮らす街、周囲の人たちに不満を抱えた日々を過ごす春日は、ある日想いを寄せる佐伯さんの体操着を盗んでしまうが、その様子をクラスメイトの仲村に見られてしまい彼女からある“契約”を結ばされてしまう…というお話。

周りはみんなダメなやつらで、本当は理解も出来ていないのに難しい本を読む事で“自分だけは他人と違う”と思いたい厨二病全開の春日くん。

春日くんを自分と同じ変態の世界へとひきずり込もうとする仲村さん。

アニメの時もそうだったのですが、はじめこのニ人にまったく感情移入する事が出来ずになんだか置いてけぼりをくってしまった様な気持ちで映画を観ていました。

しかし、本作ではTVアニメでは描かれなかったその後のエピソードが加わった事で、最後には彼らの想いをかつて同じ思春期を過ごした人間として、共感は出来なくとも解る事が出来たような気がしました。

今作で描かれた後半のエピソードがあって初めて一つの人間ドラマの物語として完成したという印象です。

誰しもが内に秘めた“変態性”。
自我が確立してゆく思春期においてそれは春日くんのまだ不安定な精神を揺さぶります。

実はそれは仲村さんも同じ。

自分の中にあるどうしようもない変態性を自覚しもがいていた仲村さんと春日くんが出会った事で二人は心を解放し捻じれた形で絡まり合ってしまった。

そして“契約”を通して自分の中の深い部分と向き合わざるをえなくなった二人がたどり着いた先は…。

一見かなり尖った映画のように見えますが、思春期を過ごした多くの人が抱えた事のある不安定な心を抽出し、表現として肥大化させ、病的・暴力的なまでに極端に描ききった本作は、青春映画の中でも異色作として、場合によってはトラウマになってしまいかねないほど観た人の印象に残る怪作に仕上がっていたと思います。

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