【ある女流作家の罪と罰】罪と罰ともしかしたら救い。
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落ち目の女流作家リーが著名人の手紙を偽造し売りさばいたという実話を元にした作品。

他人に対する捻くれた態度に、口を開けば悪態をつき、わがままな主張を押し通そうとする。
部屋は汚いし、家賃や医療費も滞納。
唯一の友達と言えば自宅で飼っている猫だけ。

最初、そんなあまりにも偏屈な性格のリーを見ていてイライラし好きになれませんでした。

しかし、彼女がそうなってしまったのには理由がありました。
それは些細な事の積み重ねだったり、自身の才能が認められない現実への諦観と恨みだったのだと思います。

しかし皮肉な事に、彼女は犯罪に手を出して初めて自身の才能を発揮し、友人を手に入れます。

何が悪かったのか。
どこで間違えたのか。
彼女の噛み合わなかった人生の歯車。
人の道を逸れてはじめて彼女の人生は上手くまわり初めてしまったのです。
でも、結局はそれが最大の“噛み合わなさ”だったのだと思います。

そして全てが終わって初めて自分自身を見つめる事の出来たリーは、これまでの自分の人生がどう見えたのか。
僕には、本当なら短い距離だったはずの道程をひどく蛇行しながら歩んできたもののように見えました。

ラストシーンのリーの犯罪仲間であるジャックの表情の演技がとても素晴らしく、無言の中でこの作品の根っこにあるテーマを如実に語っていたように感じました。

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